奥さんを亡くされたおじいさんが
ぽろっと一筋の涙を流し「さみしいねん」と。
掛ける言葉も見つからず
ただ「永く一緒におられましたもんね」とだけ応じた。
愛するものといつか必ず別れなければならない苦しみ
「愛別離苦」の真理も
こぼれ落ちる一筋の涙にかき消されるように思った。
そのおじいさんを先日見送った。
今頃は極楽の地で奥さんと再会し
またお二人でおられる姿が想像できる。
「いつかまた会える」(倶会一処)
それがシンプルな念仏信仰であるような気がする。
「また会えてよかったですね」
合掌